RIVALS EYE【第二節:D地区】
2024年05月07日
RIVALS EYEとは
ライバル達が熱いホンネをぶつけ合う
30リーグ2024参加団体による公式戦の観戦レポートです
今回は第二節『演劇集団シアターライズ×21世紀のキリン』を
D地区がレポート
はたしてライバルはこの試合をどう観たのか?
演劇集団シアターライズ『Last.last.Last…』
開幕の駅のホームでしっかりと現実的なお話だと思っていましたがいざ蓋を開けるとそうでもない、現実とファンタジー的な要素が混ざった個人的には好きなお話でした。
しかし、展開が予想以上に早く、着いていくのに、読み解くのに必死で深く細かい部分まで見る余裕が無く、多くを語らず観客に解釈を投げるタイプの台本はこれが難しいと感じました。
登場する人物も多く、それぞれに感情移入もできず、30分では少し短いかもしれません。
現実と非現実のバランスも難しく、どちらかに振り切ってもいいのかも、とも思いました。
21世紀のキリン『PINK』
梶井基次郎の「桜の樹の下には」をコンセプトにしたお話でした。
舞台転換の際にイケメンが床に紙を撒き始めた時には何が始まるのかとびっくりしましたが桜の花びらとわかって一安心でした。
身体表現がとにかく素晴らしいの一言でした。
死体の起き上がり方の気持ち悪さ、妖艶な桜の表現などに引き込まれました。
ですが、こちらも30分では描ききれないのではないのかと感じました。
少年と周りの女、男との共通項がもっとあればスッと入ってくるお芝居になったのかもと思います。
少年はサイコパスなんだけどサイコパスに振り切れてないなぁとも感じ、もっと長い時間で一人一人を深掘りしたバージョンを見たくなるお話でした。
熊猫(D地区)