RIVALS EYE【第五節:21世紀のキリン】

2024年08月30日

RIVALS EYEとは

ライバル達が熱いホンネをぶつけ合う

30リーグ2024参加団体による公式戦の観戦レポートです

今回は第五節『カムパネルラ×わくらば』を

21世紀のキリンがレポート

はたしてライバルはこの試合をどう観たのか?

カムパネルラさん

この作品が終わったとき、僕は30分間一緒にこの作品を見たお客さんの顔を見渡しました。
この作品を見てお客さんたちはなにを思ったかとても気になって。僕の主観的な意見ですがお客さんは気難しそうな顔をされていたように思いました。確かにわかりやすいお芝居ではなかったように思います。ただ僕の主観的にはカムパネルラさんがこの作品にこめた想い、魂がとてもダイレクトに伝わってきてとても心を揺さぶられました。
舞台は白い紙がばら撒かれ真ん中に一つのエリアを照らす照明という異質な空間のなかまず落語のような口調で話が始まり、何が始まったのだろうと考えていると、どうやら自分の人生について語っていることがわかりました。
落語調だったりポエムのようだったりで実際何を話していたか具体的に思い出すことができないぐらい話としては流れていた印象だったのですが、流れていていいのではないか。この芝居の真髄は人一人の人生を伝えるというもっと規模の大きいところにあるのではないかと感じました。確かに滑舌や体の動きなど演劇作品としては排除するのが通例である癖は感じましたが、その癖までも肯定する作品だったとおもいます。中身の細かい部分が重要なのではなく、この作品でやりたいことは人一人の人生を賭けた魂の芝居を見せることだと感じ、とても感動しました。


わくらばさん

幽霊と会話ができるようになるためのレッスンという楽しくポップな展開から、実のところは、、という急展開でわかりやすくそしてどきどきする誰が見ても楽しめるような作品だったと思います。
役者さん3人ともの個性がとても役にはまっており見ていて飽きずに楽しい会話のテンポ感で楽に見ることができました。特に喜多村夏実さんの演技力が光っていたように思います。
前回のカムパネルラさんが深い内容であったこともあり、ある程度予想できてしまう展開だったのでわかりやすさが少し物足りなく感じてしまうほどにわかりやすすぎていたかなあとも感じました。霊感があって幽霊と会話するという現実から逸脱した内容ということや30分という短さから感情移入して見ることができず、あまり良い意味ではなくあっという間に終わったように感じました。コメディと現実離れしたファンタジーストーリーの2つの容量が30分という短い時間の容量をオーバーしていたイメージでどちらかを削って一つに集中して見たかったなあと。作品をやりたいことが多くてあまりはっきりしていなかった印象でした。
ただすごく楽しい気持ちでストーリーを追うことができたのでそこは好印象でした。

高津碧大(21世紀のキリン)

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