RIVALS EYE【第一節:演劇集団シアターライズ】
2024年04月07日
RIVALS EYEとは
ライバル達が熱いホンネをぶつけ合う
30リーグ2024参加団体による公式戦の観戦レポートです
今回は第一節『D地区×カムパネルラ』を
演劇集団シアターライズがレポート
はたしてライバルはこの試合をどう観たのか?
D地区『まにまにメモリアル』
開演前にあらすじを確認して「すごいリアルに近い非日常の物語なのかな」と予想していたのですが、全体を通してリアルな情景や「こういう言い方されるよね、されてる人も見かけるよね・・分かる」など生きていく中で『共感』出来る何かを感じることが出来ました。
序盤はミドリムシ占い師や気を飛ばす系の達人(?)などのコミカルな人達が登場し、「癖が強いな(笑)」って思いながら観ていたのですが、後半は登場人物が発する『言葉』の意味や、『言葉』を受けてる人の内心に目がいってしまいました。
舞台としては終演を迎えるけど、舞台上の登場人物にとってはこれからのどうなっていくのかという未来があると感じさせてくれる素敵な作品でした。
カムパネルラ『Have a Nice Life』
幕が上がった瞬間、作品が放つ「何かが起こる」という気持ちが高まりました。
作品を観ていく中で『死』という重いテーマを感じ、そのテーマに繋がる『愛』、『希死念慮』、『言い伝え』、『すれ違い』、『感情表現』。テーマから生じていく『葬式』、などといった要素が頭に思い浮かびました。
そのような要素を登場人物のどちらかが抱えているのか、もしくは『何か』に影響されてどっちともが抱えているのかもしれない。
自分自身重いテーマの作品を観てると、胸が締め付けられたりするのですが、音響・照明効果のテクニカル部分や登場人物がセリフを発していく中での感情を通した表情や台詞で、「これは重いテーマじゃなくて、光が差し込んでくるような『希望』がテーマなのかもしれない。」と感じさせてくれるような不思議な空間の舞台でした。
長野慎平(演劇集団シアターライズ)