RIVALS EYE【第六節:わくらば】
セットも何も無く2人の身体だけで進んでいくお芝居。
お二人のマイムがとても素敵で、どうなっているのかという現状が目に浮かんできてすぐに物語へ吸い込まれました。
こんな簡単な言葉で済ませていいのかどうか悩んだのですが、素直に白状しますととてもきゅんきゅんしました。
気の強そうな印象を抱いたお初さんが思いの丈を語り出す瞬間のあの儚げなお顔と、ずっと気丈に振舞っている徳兵衛さんのあの仕草一つ一つに心を撃ち抜かれていました。
今であればもう少し楽に考えられたのでしょうが、江戸の世相であればあの二人の身分の違いでの恋は重いものでその報われなさに切なさを覚えました。落語というものに対しあまり興味を持たず生きてきたのですが、これを機に触れてみたくなりました。
今度原作を読んでみようと思います。