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衝撃的なスタートから始まったお芝居。
最初のインパクトのある出だしとは裏腹に始まってしばらくはどこかで見たことがあるような親族の集まり。
このままのペースで進むのかな?と思っていたのですが後半に近づくに連れて不穏な空気が…。
個人的には過去と今が溶け合って回想が始まるところに背筋がぶるっとしました。
ただ、役者の年齢感がまちまちで
この人たちは何歳くらいなんだ…?
と話の中身とは違う部分で集中力を削がれてしまったり、やけに使用感のあるダンボール、その中にダイレクトで服を入れるの!?
となったり話がリアル感でいっぱいなだけに細かい部分が気になってしまいました。

結構重い題材だと思うんですが、重たい方へ比重がおかれている訳ではなく、日常会話で進みながらスっと核となる部分へグッと引き込むお芝居がとても素敵でした。
今までヘラヘラ笑えてたのに、唐突に抑えきれない感情が襲ってくる事って誰しもあると思うんですけど、かけられた言葉があまりにもえげつなくてよくその後ぬいぐるみを割くだけで耐えたねと心臓がきゅっとなりました。

家庭劇は苦手だ。人よりもぬいぐるみに意識が向く。
愛しいキミは首を引きちぎられて、糸で紡がれて、再び引きちぎられた。無情。
少女に襲った負のエネルギー。年を経ても慰められる事のない傷。
30分間で登場する彼ら彼女らはその傷の周縁で泳ぐ魚のよう。
身近で不器用な親縁者に産まれた傷はまるで腫れ物を扱うかのようにやさしさを取り乱す。瞬きが増える。
このまま終わるなんて嫌だ。でもこのまま終わってしまうのだ。
嫌だ嫌だを重ねて、息辛い。
30分と30分が連結される場所で、直ぐに答えを出すには時間が足りないな。
味わい深さを嗅いでいる。
止むな、嵐。
そうだ。どうせなら。
止まずに。吹き荒れよ。

おばあちゃんのお葬式に集まった家族たちの、どこにでもあるようなお話の中の家族しか知ることのない小さな、かつ大きなドラマでした。
子供の頃に負った傷の深さ。それはいつになっても癒えることのないもの。ということがダイレクトに伝わってくるとても有意義な30分間だと思いました。この劇でやりたいことがわかりやすく役者さんたちもそれを理解して、人数が多いながらも全員で同じ目標に向かって演技をしているのがわかって良かったです。
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毎回大熱戦が続いている前代未聞の演劇リーグ戦『30リーグ2024』。リーグ戦の折り返し初戦となる第四節『にほひ×演劇集団シアターライズ(以下シアターライズ)』は、劇リーグ優勝の行方を大きく左右する重要な一戦となった。

少し前の現場でご一緒させていただいていた、マナカさん脚本演出の舞台。とても楽しみにしておりました。マナカさんはとても観客をたのしませてくれる、まさにエンターテイメントなお芝居をされる方だとおもっていて、そのマナカさんの演出はとてもマナカさんぽかったです!まさに新喜劇のようなコメディに、人間としての温かみや優しさが感じられて、劇場をでたあとに見て良かったなとしみじみと思いました。

うますぎる!設計図としての台本、そしてその組み立て(役者・演出)が、うますぎるー!と思いました。

誰しもが楽しめる家庭の事情•コメディ。演劇を知らない友人にオススメするならこの一本に挙げる作品でした。
登場人物の芯が太い。家族故に滑らかに進む会話。
自然と登場人物の振る舞い、会話に目が向きました。
これ迄に拝見したインディペンデントシアター1stでの作品の中でテクニカル部分を含めて一番自然に会場に溶け込んだ作品に思えました。どうやったらこういった作品を仕上げられるのか。
目にすることができて、よかった。

なんて質の高いお芝居なんだろうと、手にはメモ帳とペンを持っていたにも関わらず、一文字も書かなかった程に思わず魅入ってしまう作品でした。
登場人物の全てがしっかりその世界を信じて生きていて、それで居て本人たちが全身で楽しんでる姿に、客は笑いを誘われ、涙を誘われ、虚構の世界でありながらも劇場全体が一体となっていました。
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